2012年3月22日木曜日

過去ご紹介することの多かった宮崎椅子製作所。
その代表である宮崎勝弘さんとお話させて頂いた際の感想を少しばかり書いてみたいと思います。

大手家具メーカーの下請けをしていた宮崎椅子は上から多くの無理難題を押し付けられた末、切られてしまうという 経験をしています。
悩んだ宮崎社長はある決断を下します。
下請けからの脱皮。
自社オリジナル製品の生産をスタート。
そして外部デザイナーとの運命的な出会い。
試行錯誤の結果、「グッドデザイン賞」連続受賞の現在の位置を確立。
という「プロジェクトX」のようなストーリーに至ります。
お話をさせて頂いた当時は既にPEPEチェアが売れ始めている頃だったにもかかわらず話に出るのは下請け時代の苦労話でした。
それは成功したから言える苦労話、といった嫌味な感じとはちょっと違っていました。
無理難題を押し付けられたからこそ、次に向かうための土台づくりが出来た、というふうに私には聞こえました。
オリジナル製作のためのゼロからスタートするものづくりや、多品種少量生産の技量の向上などにそれは表れていると思います。

外部デザイナーの村澤一晃さん、小泉誠さんとの出会いは偶然であったにしろ、それに応えることができたのは宮崎椅子製作所の「出来ること」の多さ、深さだったんではないでしょうか。

写真は辻工務店さん完成見学会の様子。
暗くてごめんなさい。