2013年4月27日土曜日


古い桐箪笥の洗い直しを承りました。
ご年配のお客様のお母様が使っていらっしゃったものだそうですので結構古い箪笥だとおもいます。
モノのない時代には桐箪笥と言えども前面だけに桐材を使い、側面や内装は杉材を使ったりすることがありますが、こちらは総桐です。
つまり、背板も含めたすべての材料が桐のみという、ちょっと珍しいものでした。
かといって、総桐だから「直し(なおし)がい」があって、総桐でないからといって「直しがい」がないということではありません。
お金をかけて修理をしようというお客様のお気持ちが「直しがい」であって、箪笥の良し悪しとは別物です、と職人さんは言います。
「その気持ちに答えることが私たちの仕事だと思っています」
って職人さんは格好良いですね。


2013年4月16日火曜日


床が汚くて申し訳ございません。
配送前に大慌てで写したものですから。

写真は宮崎椅子製作所、UUチェア。
デザインは小泉誠さん。
材は上がメープル、下がナラ材です。
下の写真、ナラ材のちょっと渋めの色味と張布のブラウンの取り合わせがいいですね。
落ち着いた中にもちょっとセンスを感じさせる、っていうお決まりの表現ですが、実際お部屋に入れたときの家具の溶け込みがすごく良かったです。
すごく良かったんですが、申し訳ございませんが今回お部屋の中の写真はありません。
ちなみにセッティングした食卓はこちら
すみませんが頭の中で想像してみてください。


2013年4月3日水曜日

暮らしの手帖社社主の大橋鎮子さんが先月亡くなられたという記事が今日の新聞に出ていました。
ご冥福をお祈りします。
私は「暮らしの手帖」のよき読者ではありませんが、ずっと長いこと気になる雑誌でした。
創業者の花森安治氏は飛騨の家具、北海道民芸家具等、直接、間接に家具業界に足跡を残しておりお名前だけは昔から知っていました。
が、私の中の花森安治「暮らしの手帖」は、「室内」の山本夏彦氏の少しばかりひねくった文章を通してのほうがより身近に感じます。
「日常茶飯事」に描かれた「暮らしの手帖」。
広告と編集。
商品テスト。
他とは一線を画す深い思い入れが感じられました。
新編集長の松浦弥太郎さんの文章は読んだことがありますが、実は大橋さんのものはまるで読んでません。
ちょっとウィキで調べてみたら大橋さんは創業以来のメンバーなんだそうですね。
著書が何冊か出ているようなんで読んでみたいと思います。

写真は先日ご紹介しました東亜林業3号椅子。
オリジナルの背もたれの裏側は鋲で留めてあります。
当店の修理は実は、なんちゃって鋲留め。
タッカーで留めてから鋲で隠す、というやり方です。
職人さんっぽく口にくわえて手早く格好よくやりたいんですがまだ無理です。