2012年3月16日金曜日

当店では初となるオイルレザー張りのチェアが入荷しましたのでご紹介します。

お茶やワイン、柿などの「渋み」は実は味覚ではなくて痛覚なんだそうです。
「渋み」の元、タンニンが舌のたんぱく質と結合して固まるその痛みが「渋み」として感じられるとのこと。なんとなく分かるような気がします。
で、その原理を利用したのが「タンニンなめし」。
皮のコラーゲンと作用して性質を安定させることで、すぐにかちかちぼろぼろになってしまう「皮」を強靭性耐久性に優れた「革」に変化させます。

なめしにはもうひとつ「クロームなめし」というのがあって、「タンニンなめし」に比べてコストが安いのが魅力です。この二つは性質も若干違ってて機能的に使い分けられているようです。
切り口、革の断面が青色がクローム、茶がタンニンと言われてますので、家具屋さん廻りをされる際には張り地用サンプルを見られては如何でしょう。

写真のオイルレザーはタンニンなめしの染料ぞめ。
さらにオイルを染み込ませた上にワックスをかけてます。
汚れやすい、熱に弱い、色があせる等々、オイルレザーには様々なマイナスな面もありますが、それをもってなお、上回る風合い、革本来の良さ、使い込んでいくことが楽しみに思えるような感じがしてなりません。
ぜひご覧下さい。