2013年12月26日木曜日

最近はご新築のお家に納品に伺うと必ず目にする薪ストーブ。
お話を聞くと、旦那さんが入れ込む、というか惚れ込むパターンが多いようです。
いずこのお宅でも、ご主人さまの情熱に少々奥さま方が引きずられ気味な、なんてことはまあ無いんでしょうが、薪ストーブといえば「男の趣味」的な要素は強そうな感じはします。
たとえば、薪割りをしている父親の姿は、子供の目から見ても格好良く映るでしょうし、寒い夜にゆらめく炎を眺めながら飲む酒は、強いウィスキーなんかが似合ってそうです。
男性性の復権、家族の団欒の中心にいるべき存在としての「父親」の象徴なのかなあ、って小むずかしく考えてしまいました。
となると、薪ストーブは外観、見た目が大切になってきます。
大きくて、どっしりとして、がっちりとして、古めかしくも優しいフォルム。
そして、そこはかとなく漂う威厳。
まさに写真の薪ストーブですね。
ちょっと興味が湧いたんでネットで検索してみたら、アメリカのメーカー製のようです。
さすがマッチョ大国アメリカと思って納得しながら、いろいろ見て回るうち、アレって?。
これって薪ストーブ?っていうような、おしゃれでモダンな外観。
コンパクトで場所をとらず、高い燃焼効率で、いかにも便利そうな機能が付いた新機種がいくつも出ていて、むしろこちらの方が主流なんじゃないかって思えます。
世の奥さま方の現実的でシビアなモノの見方が、男のロマンを隅っこへ追いやるかのごとくです。
さすが女は強し、ですかね。

写真に写ってる薪は、梨の木です。
梨で有名な当地ですが、だんだんに梨農家も減ってきています。
こちらのお宅もかつては梨を作っておられましたが、現在では止められました。
古木が山ほどあるんで、当分のあいだはこれで間に合います、とのことでした。





2013年12月22日日曜日

ブナ材のテーブルの修理、つづきです。
ブナは目が詰まって硬く、暴れやすいわりに、おとなしい木目とやわらかな色合いがとてもやさしげですね。
西欧では昔からとてもポピュラーな材ですが、日本では狂いやすさが嫌われて、昔は雑木あつかいでした。
曲げ木家具メーカーの社史によると、明治になって曲げ木技術が導入され、はじめて資源としてのブナ林が着目されるようになったそうです。
資源を利用して量産品をつくるという意味ではそのとおりだと思います。
ただ、ブナと人との関わりは意外に古く、密接のようです。

ブナ帯文化という言葉を最近知りました。
おもに東北地方のブナ林の恵みを生かして暮らしてきた人々の生活や文化を指す言葉です。
照葉樹林帯の年がら年中葉っぱが茂った森は、昼でも暗く、人が足を踏み入れるのが困難で、森の恵みを得ることより伐採して土地を切り開くほうに気持ちが傾いてたんではないか。
それに対し、落葉広葉樹のブナ林は葉っぱの密生が少なく、積み重なった落葉は下生えをおさえ森の奥深くに入ってもわりと明るく開放的な景観であり、人が入りやすかったと考えられます。
狩猟や、木の実の採集、炭焼き、保水、材木など、森の内外で恵みを受けた人々の、ブナ林を大切にする暮らしがそこにはあったと思います。
と、まあこんな感じのことが書かれていたんですが、おもしろかったのは建築材料としてもブナを使っていたこと。
うろおぼえですが、あるお寺では大半の材料がブナだったそうです。
これはちょっと興味しんしんですね。
日本の中央、たとえば法隆寺なんかの杉、桧信仰に対抗する東北人のアンチな気分を妄想してしまいそうです。

薪ストーブについて書こうと思ってたんですが、前置きが長くなってしまったので次回にします。







食卓テーブル修理後の写真です。
修理前はこちら
ちらっと椅子が写り込んでます。
この椅子の色が元々のテーブルの色でした。
これだけ濃色に塗られてると木地そのものの欠点、たとえば隣り合った材の色の違いなんかほとんどわかりません。
実際に塗装を剥ぐまで不安でしたが、ご覧のように天板は木目と色あいをきちんと揃えてあり助かりました。
脚のほうは何ヶ所か色むらがありましたが、お客様と相談の上、ナチュラルな風合いを優先するということで色付けはしてません。

ブナ材の塗色の最近のトレンドは濃色から淡色に変わってきています。
木地そのままの色をクリアに見せたり、白を混ぜてよりいっそう明るくしたりと色々ですが、ブナ材は反ったり曲がったりの激しい木なので、ふつうは合成樹脂の塗膜で覆ってしまって木の呼吸を防ぐ方法がとられています。
とは言っても完全に密閉されているわけではありません。
木は少しづつ呼吸を繰り返しながら時間をかけてゆっくりと乾燥していきます。
木の中に残っている応力もしだいに消えて安定していくはずです。
こちらのテーブルもすでに30年経過しています。
同じ敷地内にご新居を建てられましたので環境の変化もありません。
ということで今回は、ちょっとばかり強化剤を加えた植物油で仕上げてみました。
木には存分に呼吸させておいて、お部屋の調湿の手助けをさせつつ、ブナの木のそのままの手触りと風合いを楽しんで頂ければ、と思ってます。

この写真は納品後4ヶ月ほど経過したところですが、さいわいまだ反りなどの狂いは出てきてません。木に理解のあるお客様でしたが、この先なにごとも無く過ぎてくれると良いんですが。



2013年12月21日土曜日

写真は長さ2400ミリ、幅1100ミリの食卓の天板です。
材はブナ材です。
約30年ご使用になられたもので、へこみや輪ジミ、ひっかき傷が無数にありました。
新しく家を建てるご予定のお客様でしたので、新たに新品を買うか、修理して使うか迷われていましたが、結局修理されることに。
若い頃に買って長く使い続けてきたんで、それなりに思い入れがあるとのことです。
そうですね。
お金を出してでも直して長く使っていきたいモノって、やっぱり人それぞれの何かしらの思い入れがあるんだと思います。

お客様のご希望は間取りを考えて、長さ2100ミリ、幅1000ミリの天板サイズにカット。
かどっこのアールも、四辺の丸い面取りも直角に落としてシャープなシルエットに。
アンティーク風な濃淡の塗装を、ナチュラルで明るい白木仕上げにしたいとのことです。
ご新居のイメージに合うようにということで、お気持ちはわかります。
でも写真には写ってませんがこちらの食卓、昔懐かしいコロニアル調のロクロ脚なんですよね。
カットした天板との取り合わせが、ちょっと不安でした。


2013年12月19日木曜日

当ブログはご覧のようにグーグルのブログです。
ブラウザは初めはファイヤフォックス、後にはマイクロソフトのIE8を使ってました。
過去何年かは普通に使えてたんですが、この数ヶ月は不調つづきでした。
時折り、ネットで見かけるグーグルとIEの「相性」の悪さなのか、単にパソコン内の問題なのか、この方面の知識がないのでよくわかりません。
ブログの文章を書くためのカーソルが現れない。
画像の周囲の改行がおかしくなる。
これらはHTML側から記述することで修正できましたが、二月ほど前から写真のアップがしばしば出来なくなりました。
さすがにこれはちょっとまずいんで、ブラウザをグーグルクロームに替えてみたところ、あっけないほど簡単にすべての問題が解決しました。
もっと早くにわかってたら、と思いましたが、あれこれ調べまわったせいかちょっとだけネットの仕組みを覗けたようで、逆に良かったかなという気はします。
なにはともあれ、週一更新を目指して頑張らねば。

写真は納品前のウォールナット材のラウンジチェア。
お庭に面した縁側に置かれるそうです。
寒くなってきましたんで、日当たりの良い日曜日なんかにはこの椅子に座ってゆっくりとしたひとときを過ごせそうですね。

2013年12月18日水曜日

納品先のお客様より写真を頂きました。
うれしいですね。
ブログにアップする許可を頂いてたんですが掲載が遅くなって、K様、誠に申し訳ございません。
それにしても当ブログのボケ写真と違ってとてもきれいです。
床材の杉の木肌の鮮明なこと。
香りまでただよってきそうですね。
写真の食卓は宮崎椅子製作所、MIテーブル。
椅子は同じくUUチェア。
鳥取から何度も脚を運んで、じっくりと選んで下さいました。
ナラ材の少しくすんだ色味が落ち着いた印象で、お部屋によく馴染んでますね。
シンプルで自然な木の使い方がお部屋と家具の好ましい調和を生んでるのかもしれません。
この先、使っていくうちに傷やしみが出来たりするでしょうけど、なんかそれも味わい深くなっていきそうな予感がします。
こちらのお家は鳥取市の日栄住宅さんのホームページにご紹介されていますので興味のある方はご覧になっては如何でしょうか。

2013年11月18日月曜日

先頃、東京ビッグサイトで「ジョージナカシマの家具デザイン~その軌跡をたどる」という催しがありまして、初めてジョージナカシマの家具を見ることが出来ました。
展示品はもちろん美術品扱いですので、触ることも座ることも厳禁です。
ジョイント部分の仕口がどうなってるんだろうと椅子の底に頭を突っ込むなんて許される雰囲気ではありませんでした。
木の家具なんてモノはじっくり眺めて、じっくり触ってこそ価値がわかります。
そしてそれはジョージナカシマの家具を使っている人にだけ許される特権なんでしょうね。
「古今研究所」というホームページのなかでラウンジアームチェア(左から2番目の椅子)のインプレッションが語られていますが、それこそ日々、手に触れ座っている人でないと気づかないようなことまで書かれています。
ご興味のある方はご覧になってみてはいかがでしょう。
モノづくりにおいて、言葉にならない部分を言葉で表現できる稀有の能力を持った方だと思います。

2013年11月3日日曜日


総桐タンスの洗い直し修理後の写真です。
修理前はこちらのリンクをご覧下さい。

修理仕事と言うのは扉の丁番の交換とか木部の直しとか色々あるんですが、そういうちょこまかした機能の回復的なものよりも、ソファの張替えとか桐タンスの洗い直しのように、外観がスパッと変わるほうがお客様としては感動が大きいようですね。
こちらのお客様も非常に喜ばれて、この後もう一棹、洗い直しを承りました。

もちろんちょこまかとした修理と違って、古いものを新たに再生するには、かなりな手間と費用がかかります。
写真の桐タンスの修理を依頼した工房の職人さんは、「直すからにはきちんと直さないと意味が無い」という昔かたぎな考えなんで、それを理解して下さるお客様もまたいらっしゃるということなんですね。

商売的にはお客様のご予算に合わせたフレキシブルな対応をしてくれてもいいんじゃないかなと思ったりしますが、「昔かたぎいうもんは、誰かが守っていかなくちゃならんもんだ」っていう言葉の前では一言もありません。

2013年10月23日水曜日

昔の話ですが、「室内」というインテリア雑誌には毎号、木工機械メーカーの広告が掲載されていました。
その中で記憶に残ってるのがNCルーターで「能面」を彫る写真を使った広告です。
超高速回転する軸先の刃の残像と大量に弾き飛ばされる木屑と粉塵の先に見える、驚くほど滑らかな木肌の精巧に削りだされた女面という構図でした。
機械メーカーの名前は忘れてしまいましたが、コンピュータ制御というハイテクなものが木工と結びついてることに当時は不思議な印象を持ったことは覚えています。
今でこそ投稿サイトで動画をいくらでも見ることは出来ますが、初めてルーターのアームが動いている姿を実際に目にした時には、機械とは思えない優美で滑らかな動き、そして正確さに驚きました。
なにより加工工程に合わせて機械が「自分で」刃の種類を選択し交換した場面では目が釘付けになりました
プログラミングされているという事実を忘れて、見入ってしまった記憶があります。
まあ実際の木工の現場ではロマンチックな話ではないのかもしれませんが。
NCルーターはデザインの新たな領域を切り開く可能性があると言うようなことを前回書きましたが、習熟にはかなりの困難があるようで、椅子メーカーさんの悩みの種は機械の代金の支払以上に熟練したプログラマー、NC職人の確保と育成だというように聞いています。
まずは機械を使いこなせる人間が優先で、それ以外はちょっと待ってと言う感じでしょうか。

写真は宮崎椅子製作所のPEPEチェア。
正円の脚先が肘へ向かってだんだん長四角になりつつ、肘を過ぎる辺りから正円に戻り、背もたれに至るデザインはNCの技術を取り入れたものですね。
宮崎さんの凄いのは、加工の効率化を図るだけでなく、まるでデザインの可能性をNC技術の中に探っているみたいに思えるような使い方をしているところです。
次回ご紹介したいと思います。

2013年10月20日日曜日



先日、九州のとある椅子メーカーさんにお邪魔しました。
突然の訪問にもかかわらず工場長さんが丁寧に対応して下さいました。
実際にモノを作る現場の人とお話できる機会はそうそうありません。
貴重なひとときでした。

今日、椅子作りの開発、製造現場の最前線を支えているのは「NCルーター」という木工機械だと言われています。
大手の金属加工工場から町の看板屋さんまで色んな業種で使われてますので知ってる方も多いと思いますが「NCルーター」というのは数値プログラム制御の3次元切削機械のことです。木工の場合、切削軸の刃が木工用の刃物なわけです。
先日訪れた椅子メーカーさんも決して規模の大きいとは言えない工場ながら3台のNCルーターを設置されていました。
この機械が故障したら生産がストップするのは目に見えてますのでバックアップ用を含めた3台ということなんでしょうが、1台が数百万、近頃は数千万円はするであろう機械を複数導入するのは大変なことだったと思います。
NCルーターは切削加工の技術的な幅を広げることでデザインの可能性をより追求可能にしたと言われています。
木工の現場でも、特に椅子作りにNCルーターを多用することでこれまで量産不可と思われていた曲線のフォルムを持った椅子が次々生み出されています。
量産可能な技術が、アイディアを現実に具体化する、というパターンですね。

話題は変わりますが、アップした写真はKITOKIの節ありオーク材の食卓です。
こちらのオーク材はアメリカ産ですが、日本でオークの同種はナラの樹。
何年か前に鳥取県の東部で発生した「ナラ枯れ」が次第に西進して、つい先々月、当店のすぐ南に見える大山の中腹で発見されました。
県のほうでも先月から大山ナラ枯れ対策協議会が開かれてますが、被害状況の全容はまだわかってないようです。
「ナラ枯れ」は全国的に被害があるようですね。
実はこのことについて書こうと思ったのですが、ちょっと書くだけでも調べないといけないことがすごくたくさんあって後回しになりそうです。

2013年10月5日土曜日



以前ご紹介したTVボードの納品例です。
幅180cm、材はナラ材。
天板、側板は共に24mm厚の無垢板が使ってありますが、木口をななめにカットすることで実際以上の厚みを感じさせます。
前板も同じく24mm厚の無垢板。
手前はスライドの吊り戸、奥は引き出しです。
どちらも2枚の板をはぎ合わせて一枚の前板に作ってあります。
合わせ目が不自然にならないよう木目の流れだけでなく、色味にも気を使って合わせてあります。
写真右端の天板、側板、前板の三つの部材が集中する部分の納め方に見られるように、木口を見せないモダンなデザインでありながら、ナラ材の重厚な質感、「木の家具」らしさが充分伝わってきますね。
それにしてもこのTVボード、テレビが乗っかってないとTV台って感じがしませんね。
中央に花をあしらって上からかけ軸でも下げれば、「置き床」風な使い方も出来るかもしれません。

2013年10月1日火曜日


申し訳ございません。
更新が滞っていました。
グーグルブログ投稿の通常の作成画面の不調の原因がわかりません。
HTML側から記述してますが不慣れなせいか更新がままならない状態です。
なんとかせねば。

写真は二人掛けのソファ。
配送前に撮ってみました
逆光が「ダカフェ日記」の森さんの写真っぽくみせてるかな?
そういえばこちらのソファのメーカーさんのカタログ写真も森さん、森友治さんの仕事でしたね。
ちなみに当ブログの「木の家具のお店 クニトウ家具」のタイトルの背景写真も森さんの写真をお借りしています。

節ありブラックウォールナット材のフレームと黒レザーのコンビネーション。
意外性には乏しいかもしれませんが、やはり定番の組み合わせですよね。
大人の重厚感みたいなものがシンプルに表現されていて、お部屋に入れたときの納まりは良いと思います。
新築のおうちのリビングでは少し豪奢な感がありますが、年月の経過とともに革に皺が刻まれ、木色に深みを増して、使い込んだ風合い、落ち着いた雰囲気に変わってゆくことでしょう。
逆に築何十年もの古いお宅の書斎に入れても、昔からそこにあったかのような違和感のなさ、相性の良さを感じてもらえると思います。



2013年8月23日金曜日

ちょっと前、修理仕事が立て込んでいる時期に、「鳥取家具工業」さんの食堂椅子の張替えと塗り直しの仕事がありました。
よくわかりませんがお客様のお話では30年以上前のものだそうで。
鳥取家具工業の製品といえば、いまやユーズドファニチャーやアンティーク系のショップさんにとっては垂涎の的だそうで「出物があったら即、買い」だそうです。
市場の中での供給数が断然少ない希少性のことなのか、それともデザイン性の高さゆえなのか、ユーズド品の世界を知らない私にはわかりません。
今回修理した食堂椅子は張り布は擦り切れ、フレームの塗装は剥げ落ちて無残な姿でした。
しかし全体のシルエットには当時のモダン家具の良きなごり、みたいなデザイン性の高さを感じました。
実は地元でありながら鳥取家具工業さんについてはほとんど知るところがありません。
当時勤めていた人たちはまだまだご健在だとは思うんですが、当店のある米子市と鳥取市ではなにぶん距離がありすぎて、様子さえ知らずにいました。 そう思っていたところに出会ったのがこちらの本。
「日本の曲げ木家具~その誕生から発展の系譜~」
著者は九州大学芸術工学研究院の石村眞一博士。
曲げ木家具で有名な秋田県や岐阜県のメーカーについての言及が多い中で、少ないながらも貴重な鳥取家具工業の歴史が語られています。
高価な学術書なんで「即、買い」というわけにはいきませんがなんとかやりくりして手にしてみたい一冊です。

2013年8月22日木曜日


日付順に並べただけの日記形式のブログは、興味のある記事が探し辛いというご意見を頂戴しましたので、当ブログにもカテゴリー欄を設けることにしました。申し訳ありませんが作業はこれから。なんとか今月中に終わらせたいと思っていましたが、ここ数日、当グーグルブログは通常の作成画面がフリーズしてしまいHTML側からしか書き込めません。不慣れな作業が当分続きそうです。

写真はいつもお世話になっている藤原建築工務店さんの新築まもないご住居。
赤ちゃんがいる中でのお引越しは大変だったろうと思います。
が、そこはお若いご夫婦だけに元気一杯。
あふれるセンスで家の中を楽しんでおられました。
ボルダリングってご存知でしょうか。
人工的なロッククライミングの一種で、赤や黄色のカラフルなホールドが壁面一杯にくっついてるやつですね。
こちらのお宅にもありました。
実際に登れるかどうかは聞きそびれましたが、遊びごころが感じられてとても楽しいものでした。

2013年8月13日火曜日

写真は花梨材の応接3点セット。
古くなった塗膜を剥いで植物オイルで塗り直ししました。
もともとのオリジナルの塗装は赤黒い色調に補色してあったのですが、クリアな植物オイルで塗り直してみると花梨の杢がより鮮明に現われました。
背もたれのところなんか綺麗ですね。
補色をしていないので部材ごとの色むらはありますが、これはこれで自然な感じがします。
実は古い塗膜を削っている途中、肘の部分に5センチぐらいの欠けがあって、埋め木で修理した跡が見つかりました。
濃色に塗られていたので気がつきませんでした。
お客様と相談してほんのちょっと色付けしてみましたが、見た目わからないという程度には至りませんでした。
うーん、まあ仕方ないかな、時間が経てば馴染んでくるでしょう、ということで勘弁してもらいました。
クリア塗装というのはこういう時、ゴマカシが利かなくて不便です。

それにしても花梨の削り香というのはほんのり甘くて良い匂いですね。
一般の方が唐木を削ったりする経験はめったにないでしょうが、実は私も始めてでした。
役得というものでしょうか。

2013年8月9日金曜日

ごめんなさい。
ちょっとまだバタバタしてなかなか更新できません。
来週から頑張ります。

写真は東亜林業さんの3号椅子。
30年前のものをリメークしてみました。
張り布はシンコールの生地です。
この柄を選んだお客様の好みがはっきり伝わってきますね。

2013年7月23日火曜日

ブラックチェリーいろいろ その4

家具の修理仕事が立て込んでブログの更新が滞ってしまいました。
修理仕事は通常の仕事のあい間あい間に挟んでやらせてもらってますが、いちどきにわっと押し寄せることがあると、精神的に余裕がなくなって、ついついブログに向かうのが億劫になってしまいます。
少しヤマを越えたようなので、まずは週一更新をめざして書いていきたいと思います。

写真は宮崎椅子製作所、HOUZUKIテーブル。
リリックな木味をモダンに仕立てるデザインの力、という感じですかね。
デザインや加工技術ばかり取り上げられることの多い宮崎椅子さんですが、実は材料についても良いものを揃えていらっしゃいます。
円安のあおりを回避し、材料のグレードを落とさないよう材料在庫を厚くされてきたそうです。
写真の天板もブラックチェリーの味わいが存分に出ているようですね。
とは書きましたが、申し訳ないことに値上げせざるをえない状況のようです。
前々から値上げの話はありましたが、いよいよ九月一日受注分から価格の変更が行われます。
値上げ幅とかはまだ決まっていませんが、もし宮崎製品の購入をお考えの方がいらっしゃいましたら一応あたまの中に入れておいて下さい。


2013年6月11日火曜日

ブラックチェリーいろいろ その3

写真はKITOKIのWK06テーブル。
こちらはAHEC、アメリカ広葉樹輸出協会仕様のキャラクターマーク入りのブラックチェリー材です。
キャラクターといっても「ゆるキャラ」とはちょっと違って一本一本の木の「個性」と思ってもらったら良いかもしれません。
個性が強すぎれば万人に向きませんし、量産品というのは個性を取り除くところから始まるのでしょう。
その一方、一品物(いっぴんもの)を作る木工作家と呼ばれる人たちは、木の個性を上手に生かしたもの作りをしていますね。
たとえばこちらなんか
当店の扱う家具は一品物でなく、どのお客様がお買い求めになられても、一定の品質を揃えることを前提とした量産品ですので、天然自然の「個性」をお客様がどう感じるかが大事になってきます。
キャラ入り材は材木の歩留まりを高めることで森林の有効利用、促進を図る意味合いがあるのですが、製品の出来栄え、特にキャラの入り方をめぐってはお店の側からみるとなかなか難しいところもあるようです。
今から12年前、岐阜県高山市の飛騨産業が意図的に節あり材を使った家具、「森のことば」シリーズを始めました。
家具業界としては画期的な出来事だったと言われています。
当初は節の大きさ、配置などをあらかじめ決められたガイドラインに沿って製作していましたが、そこは天然自然のもの、ガイドライン通りというわけにいかないものも出てきます。
ガイドライン自体が審美的というか、節の入り様の美的な価値判断を内包していたせいで、量産品でありながらひとつひとつの製品の良し悪しをどうしても感じてしまうことがありました。
自然のものだから致し方ないと言えばそれまでですが、本来的なコンセプトである材木の歩留まりを高める、今日風に言えば「エコ」な視点がともすれば忘れがちになったことへの反省もふまえて、いま一度しっかり「木」について学んでいかないと、と思っています。



2013年6月10日月曜日


当店は「シンプルモダンな木の家具のお店」を看板にしていますが、たまにはこんな納品例も。
こちらの商品は店頭には並べておりません。
テレビを乗せる台を探しておられたお客様にカタログをお見せしたところ、ひと目で気に入ってくださいました。
お客様と私どもの感覚がすり合わさった感じですね。
で、お客様の要望に沿って少しばかり仕様を変えて製作いたしました。
カタログ販売で、しかも別注というのは、お客さま以上にお店にとってドキドキものです。
お客様のお宅に納品して、お客様の感想を聞くまで気がゆるめられません。
おかげさまで気に入ってくださったから良かったものの、もしそうでなかったらどうしようかというところです。
まあ、普段の仕事でも薄氷を踏むが如き気持ちでいなくちゃならないんでしょうが。

このTV台?を製作したのは九州、大川の「松岡漆工」さん。
漆工、蒔絵の細工モノでスタートした松岡さんは、かなり以前から和モダン家具のジャンルで独自の地位を築いてこられました。
たとえば写真のように「数寄屋貼り」と呼ばれる大木の年輪を薄くスライスして貼り付ける技法に見られる技術とオリジナリティの高さ。
ちなみに写真の年輪は楠(くす)の木。
前の頃は欅(けやき)の年輪を使ってました。
欅の良材が無くなって楠の木に変更されたそうですが、欅はどちらかと言えば派手な印象がありますので、バブルの頃ならともかく今では楠の木のちょっとくすんだ色合いのほうが今っぽい感じで個人的には好きです。

2013年6月4日火曜日

先日広島へ行く用事がありまして、そのついでに宇品のフレックスギャラリーさんへ行ってきました。
広島へは高速道路を使わず国道を走りましたが山陽の山並みと言うのは明るくて良いですね。
そう言えば中国地方各県の人工林率を鳥取県の統計課が発表していました。
広島県の人工林率は33パーセントで中国地方の中では最下位でした。
手付かずの自然がいっぱい残ってるって解釈すべきなんでしょうか?
ちなみに鳥取県は54パーセント。
全国平均が41パーセントで、人工林率の高いのは日照条件の良い太平洋側が多く、日本海側で50パーセントを超えるのは鳥取県だけです、と自慢まじりの記事でした。
それはともかく、こちらのフレックスギャラリーさんは瀬戸内海に面した物流倉庫街の一画にあり、店内からは青い空と海、真っ白なフェリー船が見えたりしてすばらしいロケーションでした。
倉庫を改装した3つの並び店舗で構成されていて、フレックスギャラリーさんはその真ん中、隣がアクタス広島店と最近出来たばかりの雑貨のお店です。
アクタスさんのお店っていうと当たり前のことながら当然アクタス色が強いわけですが、隣接する2店舗がアクタスとは微妙にテイストをずらしているところが楽しめます。
噂には聞いていましたが平日だと言うのにお客さんの出入りが絶えません。
商売的な立地としては、ここのお店を目指して行くしかないっていうような場所柄でしたのでよけいにすごいですね。
広島へ行く機会がありましたらお寄りになってはいかがでしょう。
カフェが併設されていますので、日本海とは違って穏やかな瀬戸内の海を眺めながらのコーヒータイムも楽しめます。

2013年5月17日金曜日

ブラックチェリーいろいろ その2

写真はMMテーブルの天板。
こちらも仕上がったばかりのブラックチェリー材です。
配送前のチェックの際、撮影したものです。
ほんのりピンクがかった色合いがなんとも言えないですね。
これを書くにあたってネットで調べてましたらアメリカの木材会社のホームページに「CREAMY PINK」という表現がありました。
均一によく目の詰まった、それでいてハードメープルやバーチのような硬質な冷たさのない木肌、柔らかな風合いを色とテクスチャーまるごと詰め込んだ一言で言い当てているような感じです。
経年変化後の濃色も良いんですが、鉋やペーパーで削り出てくるブラックチェリー本来のうす淡いピンク色というのは心に直に語りかけてくるような、癒されるようなものがあるような気がします。
リリックですよね。


この項つづく。

2013年5月15日水曜日

ブラックチェリーいろいろ その1

写真手前はKUKUMUKUチェア。
材はブラックチェリー。
メーカーから送ってきたばかりの出来立てほやほやです。
木色の経年変化を較べるために同じブラックチェリー材のHATAチェアと並べてみました。
HATAチェアは展示後まる2年を迎えるところです。
どちらもクリアな蜜ロウ仕上げで色付けはしてない自然のままの木色です。
拙い写真ですが色味の変化がわかりますでしょうか。
一般にブラックチェリーは初めの頃のうす淡いピンクの色味より、年月を経た後の赤みの強い色味のほうが高く評価される傾向にありますが、じゃあ最初っからそんな濃い色付けをしたらどうかというとこれが微妙でして。
高級材であるブラックチェリーを色付け、艶つけすることでより高級感を高めようとすると逆にお客様が求めるイメージから遠ざかる場合があります。
ナチュラルな感覚をより重視されるお客様ですね。
当店のお客様もどちらかというとその傾向は強いです。

この項つづく。

2013年5月10日金曜日


写真は栃の木の小テーブルです。
よく陽のあたる縁側に置いてあったせいか全体が白茶けてきたようなので塗り直すことになりました。
天板裏の製造表示にオイル塗装とありましたので軽くサンドペーパーを掛けるだけで輪ジミや汚れも取れました。
塗料は今回、荏油(えあぶら)を使ってみました。
荏油はエゴマを圧搾した植物油で、年月とともに木色があめ色に変わるのが特徴です。
実は白木系のオイル塗装は賛否が分かれています。
ひとつは透明度の高いウレタン塗装の方が木の表情をより鮮明に表現できるという見方。
もうひとつはオイル塗装の木味を生かした、より自然な風合い。
これに木色の経年変化、「やけ」をどうみるかということが絡んできます。
どちらも捨てがたいのですが今回お客様の意向はオイル塗装でした。
何年か後にうま~く色づいてくれると良いですね。






2013年5月6日月曜日

前回ご紹介したKITOKI、サンドイッチテーブル。
写真は天板と脚の接合部です。
このあたりが小泉さんらしいディテールの気の配りかなと思います。
同じ無垢の天板2枚の重量を支える脚は29×50mmの鉄の角パイプ。
錆びの風合いを表現した特殊な意匠の塗装です。
塗料屋さんのマニュアルを見ると、素人でも簡単とあります。
思わず自分でもやってみようか、という気になりますね。
が、その先に個人の技量や感性によって仕上がりがけっこう違ってきます、とありました。
この脚、見方によっては複雑な色模様をした「木」、たとえば紫檀やウォールナットにも見えたりします。
この辺りが技量なんでしょうね。
写真はKITOKI、サンドイッチテーブル。
デザインは当ブログではお馴染みの小泉誠さん。
名前のとおり2枚の無垢の天板をサンドイッチした少々ぜいたくな作りのテーブルです。
天板2枚の隙間は読みかけの新聞やランチョンマットを仕舞っておくのにちょうど良い高さ3cmのスペース。
引き出しより使い勝手が良いかもしれません。
当店の展示はレッドオーク材ですがその他ウォールナット、チェリーでも製作できます。
そういえばKITOKIはアメリカ広葉樹輸出協会のキャラ入り材が仕様のはずですが、なかには写真のように節とか黒筋とかのキャラクターマークのまったく入らないものもあります。
ちょっと珍しいですね。

2013年4月27日土曜日


古い桐箪笥の洗い直しを承りました。
ご年配のお客様のお母様が使っていらっしゃったものだそうですので結構古い箪笥だとおもいます。
モノのない時代には桐箪笥と言えども前面だけに桐材を使い、側面や内装は杉材を使ったりすることがありますが、こちらは総桐です。
つまり、背板も含めたすべての材料が桐のみという、ちょっと珍しいものでした。
かといって、総桐だから「直し(なおし)がい」があって、総桐でないからといって「直しがい」がないということではありません。
お金をかけて修理をしようというお客様のお気持ちが「直しがい」であって、箪笥の良し悪しとは別物です、と職人さんは言います。
「その気持ちに答えることが私たちの仕事だと思っています」
って職人さんは格好良いですね。


2013年4月16日火曜日


床が汚くて申し訳ございません。
配送前に大慌てで写したものですから。

写真は宮崎椅子製作所、UUチェア。
デザインは小泉誠さん。
材は上がメープル、下がナラ材です。
下の写真、ナラ材のちょっと渋めの色味と張布のブラウンの取り合わせがいいですね。
落ち着いた中にもちょっとセンスを感じさせる、っていうお決まりの表現ですが、実際お部屋に入れたときの家具の溶け込みがすごく良かったです。
すごく良かったんですが、申し訳ございませんが今回お部屋の中の写真はありません。
ちなみにセッティングした食卓はこちら
すみませんが頭の中で想像してみてください。


2013年4月3日水曜日

暮らしの手帖社社主の大橋鎮子さんが先月亡くなられたという記事が今日の新聞に出ていました。
ご冥福をお祈りします。
私は「暮らしの手帖」のよき読者ではありませんが、ずっと長いこと気になる雑誌でした。
創業者の花森安治氏は飛騨の家具、北海道民芸家具等、直接、間接に家具業界に足跡を残しておりお名前だけは昔から知っていました。
が、私の中の花森安治「暮らしの手帖」は、「室内」の山本夏彦氏の少しばかりひねくった文章を通してのほうがより身近に感じます。
「日常茶飯事」に描かれた「暮らしの手帖」。
広告と編集。
商品テスト。
他とは一線を画す深い思い入れが感じられました。
新編集長の松浦弥太郎さんの文章は読んだことがありますが、実は大橋さんのものはまるで読んでません。
ちょっとウィキで調べてみたら大橋さんは創業以来のメンバーなんだそうですね。
著書が何冊か出ているようなんで読んでみたいと思います。

写真は先日ご紹介しました東亜林業3号椅子。
オリジナルの背もたれの裏側は鋲で留めてあります。
当店の修理は実は、なんちゃって鋲留め。
タッカーで留めてから鋲で隠す、というやり方です。
職人さんっぽく口にくわえて手早く格好よくやりたいんですがまだ無理です。


2013年3月14日木曜日


先日ある方とお話しする機会があって、燻製に使う木のことを教えて頂きました。
その方はステンレス屋さんなんですが、十年位前から業務用燻製器の製作を手がけていらっしゃいます。
最初は趣味的なものだったんだそうです。
それが高じて今では日本中に販路を広げた忙しいご商売をなさっています。
一人でこつこつ丁寧に仕上げる仕事、お客さまの細かなご要望を経験と工夫で実現するオーダーメイド、そんな職人スタイルが全国の燻製ファン?の気持ちをグッと掴んだんじゃないでしょうか。
リピーターも多いと聞きます。
燻製工場、レストランだけでなく個人の燻製好きさんにも売れているようで、プロ向けの道具を素人の方も欲しがるというのは木工の世界でも一緒ですね。
ただ違うのはお値段。
この方の作るモノはお客さまもびっくりするぐらい安いんだそうです。
知らない世界のお話とは言え、自営業者の手間暇のコスト感覚を知るものとしては微妙に納得してしまいました。
で、燻製の香りとか匂いとか味とかの元になる煙、その煙のそのまた元になるチップに何の木を使うか、これは興味深いですね。
こちらのステンレス屋さんの極私的感想では、
  桜   香り、酸味が強い。特に山桜は甘い香り。
  ナラ  色つきがよい。魚に合う。
  くるみ 重厚で上品。肉にも魚にも合う。
家具屋に関係ある木だけ抜き出してみましたが、チップ以外だとスモークウッドと言って線香状のようなものまであるそうです。
これってもしかして何種類かの木をミックス出来るんでしょうか。
ご興味のある方はどうぞ。
ステンレススモーカーくん太郎

写真はウォールナット木片。
燻したことは、さすがにありませんが切ったり削ったりするとチョコレートの香りがしてとても良い匂いです。


  

2013年3月9日土曜日

南を向いた大きな窓から冬の柔らかなお日さまが差し込むお部屋です。
明るい木色が優しい雰囲気ですね。
こちらのテーブル、椅子ともにホワイトオーク材です。
テーブルはオイル塗装だったんですが、あまり濡れ色にならず軽快な仕上がりになりました。
「シンプルモダンな無垢の木の家具」っていう言葉のイメージは人それぞれだと思いますけど、こういう感じもその一つかなという気はします。
小さなお子様のいらっしゃるご家庭だったんですけど、どの椅子がお子様用になるのかな。
想像するとほほえましい光景ですね。








写真はカリモクの食堂椅子。
20年くらい前にご購入頂きましたが、ごらんの通り、背中の籐張りが裂けました。
座面の本革も、表面を無数の白いひび割れが走ってるところに年月を感じます。
今回はとりあえず背だけ修理することになりました。
それにしても後脚から背もたれに向かう逆U字の曲線がきれいですね。
カリモクというメーカーは日本の家具メーカーの中では量産型のタイプのメーカーと言われています。
かつては全国に営業所を持ち日本中の家具屋さん相手の大きな商売をしていました。
大きいだけに「こなれた」モノづくりのできるメーカーです。
その「こなれ」ぐあいをオーソドックスに表現出来てるところが背の逆U字なんじゃないでしょうか。
写真ではよくわからないかもしれませんが、この曲線は結構3次元的な奥行きがあって、新しい籐をはめ込むのに少々気を使いました。

2013年3月4日月曜日

張替えです。
古い家具屋さんならお馴染みの東亜林業3号椅子。
オリジナルは右端。
ダークグリーンの合成皮革が背、座ともに裂けていますが、今回張替え依頼を承った3脚中、一番ひどいのがこれ。
他の2脚はそれ程でもないし、例によって木部の緩みがほとんどありません。
お客様ご自身とてもこの椅子を気に入っていらっしゃるようで当店としても張替える甲斐(かい)があります。
左端のオレンジの布は以前張り替えたもの
オリジナルに忠実にごく薄いウレタンを入れてシルエットを再現しました。
中央のライトグリーンの合成皮革が今回張り替えたもの。
座面がちょっと膨らんでいるのがわかりますでしょうか。
シルエットよりクッション性を重視して2センチ厚のウレタンフォームを入れてみました。
エッジが丸くなった分可愛らしくなったようですね。
新年早々からパソコンの不調に悩まされ、先月の初めにはとうとう起動すらしなくなってしまいましたが、ようやくネット接続可能な状況になりました。
ほぼ休眠状態だった当ブログもこれで再開できそうです。
撮りためていた写真もいっぱいありますので、頑張ってご紹介していきたいと思います。

写真は食卓の脚底に敷く敷板です。
まだ塗装前です。
お客様のご要望で作ってみました。
食卓は40ミリ厚の無垢のウォールナット材、200×85センチの大テーブル。
この重量を支える4本の角脚は脚先に向けて細くなっていくデザイン。
小さな面積の脚底が食卓下のホットカーペットの配線を傷めるのでは?、というご心配から敷板を
敷くことになりました。
ネットで調べてみましたが5センチ×5センチ、重量200キロまでのテーブルなら大丈夫というようなことが書いてある取扱説明書を見ました。
こちらの敷板は8センチ角なのでとりあえず安心、ということでしょうか。
実際にやってみないとよくわからないところですね。

2013年2月18日月曜日

お知らせです。
Eメール機能が復旧いたしました。
ご返事が多少遅れるかもしれませんが、
メールでのお問い合わせ可能です。
よろしくお願いします。
 
写真は杉の床にウォールナットの食卓セット。
最初はややコントラストがきつい取り合わせかもしれませんが、
木味感はじゅうぶんですね。
 
 
 
 

2013年2月15日金曜日

 
写真はKITOKIテーブル。
天板は節ありオーク材、脚はウォールナット材。オイル仕上げです。
テーブル先の白い壁面は手塗りムラを残した珪藻土。
床は表面に膜を作らない浸透タイプの塗りを施した無垢のメープル材。
自然素材のナチュラルな空気感がとても心地よいお部屋でした。
 
それにしても携帯写真では画質が落ちますね。
珪藻土は壁紙に、メープルの床はイエローポプラに見えかねません。
厳しい冷え込みの日でしたが、お日さまに暖められた無垢の木の床の上で過ごす
気持ちよさぐらいはせめて伝わってるでしょうか。
 
 
 


2013年2月8日金曜日

家具の修理の依頼は、ない時には全然ないんですが、ある時には集中して重なるようにやってきます。
不思議なものですね。
最近はずっと椅子の修理ばかりやっています。
以前、トーア林業の食堂椅子の修理、背中の籐の張替をご紹介しましたが、このたび持ち込まれたのは浜本工芸、カリモクのもの。
いずれも20年近くお使い頂いたのにかかわらず、木部のフレームがちゃんとしており背中の籐の破れを直したらまだまだ十分いけます。
それから飛騨産業のウィンザーチェア、背中が丸棒になっているやつですね。
こちらは背中の丸棒、スピンドルがゆるんで抜けたのと、座面の矧ぎ切れの直し。
矧ぎ切れは木の座面の板と板の合わせ目がスパーンと離れてしまうことなんですが、ごくまれにあります。
飛騨産業については昔のある時期作られたものに、この矧ぎ切れが集中しているという話を聞いたことがありますが定かではありません。
今ではほとんど聞かないです。
ところでこちらの座面の切れたウィンザーチェア、じつは私の記憶にないほどの古いタイプでした。
お客様からは20何年前とお聞きしましたが、実際は30年は軽く超えていると思われます。
けれどもいい感じに古くなっているんですよね。
家庭の中で使われる道具の年月、時間の流れを感じます。

写真は罫書き。
平行線を書く道具です。
40年近く使っています。
上にご紹介したお客様同様、難はあっても捨てられません。



2013年2月1日金曜日

お知らせです。
長らく不調だったパソコンがとうとうハングアップしました。
申し訳ございませんがメールでのお問い合わせがしばらくの間できませんので、お電話またはファックスでお願いいたします。
電話    0859-56-3226
ファックス 0859-56-5667
火曜定休

写真は宮崎椅子製作所「HOUZUKI」テーブル。
材はブラックチェリー。
定番の三本脚に比べると四本脚タイプはやっぱり普通に見えてしまいますね。

2013年1月31日木曜日

遅ればせながら、新年あけましておめでとうございます。
新年早々、パソコンの不調に悩まされブログの更新が滞りました。
当分のあいだブログのアップは不定期になりそうですが本年もよろしくお願いいたします。