2012年11月3日土曜日

前回、アイアンウッドと総称される木材についてご紹介しましたが、平素あまり馴染みの薄い木のせいか、書いていてどうにも手触りの無い感じがしました。
今回はさらに馴染みの無い、というか耳にしたことも無ければ目にしたことも無い木についてのご紹介になります。
 「砂漠の宝石 ~ デザートアイアンウッド ~ 」

アイアンウッドと言う単語をグーグル検索にかけるとトップに出てきたのが、「教えて!goo 家具インテリア」でした。
こちらに出ていた投稿で、カスタムナイフの柄の部分にデザートアイアンウッドという木が使われていることを初めて知りました。
カスタムナイフの柄は、デザートアイアンウッドの他には角、牙、骨、石、そして当然に木も使われていますが、スポルテッド(変色)とかバール(根杢)とかの色、杢、紋様の非常に強い個性の木が使われているようです。
その他には、万年筆、箸、小物等にも使われているようです。
高いファッション性があってちょっとマニアックな男の雑貨専用のマテリアル風な使われ方ですね。
デザートアイアンウッドには機能的な面もあって、狂わず痩せずナイフの柄にした時など半永久的にガタツキがこないそうです。
ごく、わずかな量しか市場に出回らない希少性があること。
色、杢、紋様の美的な価値が高いこと。
おそろしく高価なこと。
銘木といっていいでしょう。
(仮にこれが木と呼べるものなら。)
北米、メキシコの砂漠地帯あるいはその他の、砂の中に何年も埋もれたまま化石化した木の総称をデザートアイアンウッドと呼ぶらしいです。
日本でも水泥に埋もれた「神代木」というものがありますが、これは老齢の木という分類をされています。
湿潤な気候の山陰地方に住んでいる私には年を経た木材というのは、風化して脆くなるか腐れるかして消えて行くものという感覚がありました。
化石化した木、あるいは化石化しかけている木っていったいどんな手触りなんだろうと思います。
想像がつかない。

写真は飛騨産業「SEOTO」チェア。
納品前の、まだオイルを塗ってない白木の状態です。
材はホワイトオーク。
家具屋的日常のなかでは、それでも硬くて重い部類の木です。