2012年4月18日水曜日


当店ではお客様に自然系の塗装をご提案しています。
自然系の塗装とは植物オイル、蜜蝋、柿渋、植物石鹸等を木の表面に沁み込ませる塗装です。
ウレタン等の石油化学系の塗料が塗装の過程でシンナーを必要とすることから起きる様々な弊害、たとえば塗装作業者の健康とか公害とかへの負担をより小さくするという点で、それらに対立する言葉として「自然系塗装」という言葉が使われ始めました。
ただ、今では健康や公害についてはノントルエン、ノンキシレンあるいは水性塗料という低公害の溶剤が使われていますし、逆に自然系塗料を謳った植物オイルの中に乾燥を早めるための劇物が混ぜられたりして、ちょっとわかりづらい状況になっています。
塗料がいったん硬化したウレタン仕上げは安全で、ご家庭でメンテナンスが必要なオイル仕上げは混ぜ物如何によっては逆に危険とも言えるかもしれません。
アトピー性皮膚炎でお困りの方などには塗料、接着剤、合板のデータをメーカーからお取り寄せしますのでお気軽に仰って下さい。

最近は自然系塗料についてのお客様の理解が進んだ様に思います。
オイル仕上げとウレタン仕上げの見た目の違い、メンテナンスの必要性の有無などご説明しなくとも解かってらっしゃるお客様が増えました。
住宅のフローリング、無塗装もしくは自然系塗料にされる方が割合多くなって来ているようです。
いずれにせよ木のナチュラルな風合いを好まれる傾向が強くなっているのでしょうね。

写真はオイル仕上げのウォールナットのテーブル、ご使用半年後の姿です。
メンテナンス前の写真をあえて載せてみました。
お部屋に対してちょっと大きかったようで、少し小さくして下さいとのご要望。
脚の位置を付け替えて、オイルを塗りなおし。
また新たなおつき合いが始まります。

天板端のシールは子供さんの定位置のしるしなのでしょうか。
食卓に向かわれるご家族の姿が垣間見えてなんかほのぼのとした気分になりました。