2012年4月12日木曜日

「クレセントチェア」続き。

ホワイトオーク材、デザイン佐々木敏光、飛騨産業、1995年。
写真は塗装前の白木の状態です。

佐々木さんがノリにのってる時期に発売されたこの椅子も 、もう16年のロングセラーになります。
発売後しばらくは前回写真の様に食卓とのセットで売れることが多かったのですが、最近はマイチェア感覚で、ご自分の為の一脚、ご家族の為の一脚といった購入例の方が増えてきました。
食卓セットは家のデザインスタイルに付随するのに対しマイチェアは流行とは無縁に選ばれることが多いです。
近年デザインの傾向として、より簡素なフォルムが好まれるせいか、この椅子の持つエレガントさがすこし鼻に付くようになってきたのかな、と思ってました。

「椅子展」というものをどんな切り口で見せるか、色んなやり方があると思いますが当店では「木の椅子」という、おおざっぱなくくりで始めてみました。おおざっぱなだけに少し捉えどころのない感想を持たれた方もいらっしゃるようですし、逆に自由な発想でお気に入りの椅子を選んで下さる方もありました。「スタイル」とか「売れ筋」だとかの縛りからなかなか自由になれない一家具屋としては胸のもやもやが晴れたような心地で、とても嬉しい「意外」でした。