2013年8月13日火曜日

写真は花梨材の応接3点セット。
古くなった塗膜を剥いで植物オイルで塗り直ししました。
もともとのオリジナルの塗装は赤黒い色調に補色してあったのですが、クリアな植物オイルで塗り直してみると花梨の杢がより鮮明に現われました。
背もたれのところなんか綺麗ですね。
補色をしていないので部材ごとの色むらはありますが、これはこれで自然な感じがします。
実は古い塗膜を削っている途中、肘の部分に5センチぐらいの欠けがあって、埋め木で修理した跡が見つかりました。
濃色に塗られていたので気がつきませんでした。
お客様と相談してほんのちょっと色付けしてみましたが、見た目わからないという程度には至りませんでした。
うーん、まあ仕方ないかな、時間が経てば馴染んでくるでしょう、ということで勘弁してもらいました。
クリア塗装というのはこういう時、ゴマカシが利かなくて不便です。

それにしても花梨の削り香というのはほんのり甘くて良い匂いですね。
一般の方が唐木を削ったりする経験はめったにないでしょうが、実は私も始めてでした。
役得というものでしょうか。