2013年2月8日金曜日

家具の修理の依頼は、ない時には全然ないんですが、ある時には集中して重なるようにやってきます。
不思議なものですね。
最近はずっと椅子の修理ばかりやっています。
以前、トーア林業の食堂椅子の修理、背中の籐の張替をご紹介しましたが、このたび持ち込まれたのは浜本工芸、カリモクのもの。
いずれも20年近くお使い頂いたのにかかわらず、木部のフレームがちゃんとしており背中の籐の破れを直したらまだまだ十分いけます。
それから飛騨産業のウィンザーチェア、背中が丸棒になっているやつですね。
こちらは背中の丸棒、スピンドルがゆるんで抜けたのと、座面の矧ぎ切れの直し。
矧ぎ切れは木の座面の板と板の合わせ目がスパーンと離れてしまうことなんですが、ごくまれにあります。
飛騨産業については昔のある時期作られたものに、この矧ぎ切れが集中しているという話を聞いたことがありますが定かではありません。
今ではほとんど聞かないです。
ところでこちらの座面の切れたウィンザーチェア、じつは私の記憶にないほどの古いタイプでした。
お客様からは20何年前とお聞きしましたが、実際は30年は軽く超えていると思われます。
けれどもいい感じに古くなっているんですよね。
家庭の中で使われる道具の年月、時間の流れを感じます。

写真は罫書き。
平行線を書く道具です。
40年近く使っています。
上にご紹介したお客様同様、難はあっても捨てられません。